導体構造

導体とは電気信号が通る部分のことです。LANケーブルの内部には8本の導体が入っているのですが、このそれぞれの構造において以下の2種類が存在します。

単線仕様 ・・・ 導体が1本の太い銅線で構成されている。電気抵抗が小さいので通信特性が高い、また安価である。長さにかかわらずこの          構造のケーブルを使うのが基本だが極端な曲げに弱いので注意する必要がある。

ヨリ線仕様 ・・・ 導体が7本の細い銅線で構成されている。ケーブル自体の柔軟性が高く取り回しが容易。狭いスペースでの短い配線に向           いている。逆に10m以上の長いケーブルは通信特性の面で不利。

 

ストレート/クロスの違い

LANケーブルの導体の配線方法によりストレートケーブルとクロスケーブルの2種類があります。LAN配線の規格(ANSI/TIA/EIA-568-B)ではT568A(標準)、T568B(オプション)の2通りの結線方法が定められていまして以下の図のように結線を変えることによりストレート/クロスを作り分けることができます。市販のLANケーブルでも同様です。

ストレートタイプのLANケーブルの中の線はまっすぐ         クロスタイプのLANケーブルの中の線は交差している

クロスケーブルについては、2台のPCを直結するときやHUB同士を接続する時などに使用されてきましたが、現在ではAuto-MDI/MDI-X機能※がありクロスケーブルを使うケースはほとんどありません。既存のLANケーブルを購入する、あるいは自作する時でもストレートケーブルを用意すれば何も問題ありません。

※Auto-MDI/MDI-X機能:接続されたLANケーブルがストレートケーブルかクロスケーブルかを自動で判別する機能